眠りをもたらすホルモンのひとつに「メラトニン」があります。メラトニンが脳の下垂体から分泌されると、睡眠中枢に作用して睡眠のための信号が全身に送られます。それを受けて筋肉は弛緩し、心臓の鼓動はゆるやかになって、人は眠くなるのです。
メラトニンは夜8時くらいに分泌されるようプログラムされています。ところが、ストレスなどのせいで分泌が阻害されると、スムーズに眠りにつくことができなくなります。これが睡眠障害です。ですから、ごく単純にいえば、メラトニンと同様の働きをする物質を摂取することで睡眠障害の改善が期待できると考えられます。
さて、レタスには「ラクチュコピクリン」という物質が含まれていますが、これがメラトニンと似た働きをすることがわかってきました。ラクチュコピクリンは、レタスの葉よりも芯の部分に多く含まれる苦み成分ですが、これがあたかも、眠り誘導ホルモンであるメラトニンのように働きます。その昔、プエルトリコの先住民の間では、麻酔薬のかわりにレタスが使われていました。ビアトリクスーポター作の童話『ピーターラビット』には、レタスを食べて眠り込んでしまったうさぎの子どもたちの話が出てきます。古くからレタスの誘眠作用は知られていたようです。
ラクチュコピクリンは、乾燥レタス100g中に約10mg含まれています。生レタスに含まれるラクチュコピクリンは微量ですが、芯の部分まで入れて約4分の1個とれば、穏やかな入眠効果を期待できるでしょう。ラクチュコピクリンは熱に強いので加熱しても壊れませんが、煮込むと煮汁にとけ出します。芯を含めてスープにしてもよく、ジュースにしてもよいでしょう。
材料●レタス以個(約120g)
★芯の部分に成分が含まれている。芯を捨てないこと。